【語ってみた。】CLANNAD

作品概要

2004年に発売されたノベルゲーム。その後京都アニメーションによるテレビアニメが2007年に放送されると、内容・クオリティから大きな話題となり、一時代を創り出したサブカル界の歴史的トピックスの1つ。

あらすじ(公式サイトより引用)

怪我でバスケットボールを断念し不良となっていた主人公の岡崎朋也は、ある日学園前の坂道で女子生徒の古河渚と出会う。渚は演劇部の復活を目指しており、朋也や友人の春原陽平、その他のヒロインらが演劇部の再建に協力していく学園ストーリー。

この作品の魅力を、ポイントを絞って紹介します^^
ポイント①  絆をテーマにした普通の日常

CLANNADで展開される物語は、奇跡やファンタジーはありながらですが、基本的に日常でありきたりなものです。友達との絆、兄弟姉妹の絆、好きな人との絆や親との絆。これらは前作であるAIRやKanonから続く流れですが、集大成ともいえる完成度を見せたのがCLANNADだったのだろうと思います。
ゲームではヒロインごとにEDがあり、それぞれの物語を楽しみますが、アニメでは個々の物語をうまく1本のストーリーにまとめてあります。ありきたりで誰もが大切にしたいと思う当たり前のことを物語にしているからこそ、多くの人の支持を得た作品です。

ポイント②  萌やし泣きという「泣きゲー」の王道

泣きゲーの手法として萌やし泣きというフォーマットがあります。日常のありふれた シーンを何度も繰り返し楽しく描いた上でそれが失われる瞬間を演出するという手法 です。あんなに楽しかった仲間との時間、 家族の時間がもう二度と取り戻せないという喪失感からプレイヤーが否応なく泣いてしまう、という手法です。
CLANNADでは 悪友の春原(すのはら)のギャグシーンなどが場面として何度も繰り返されます。日常シーンではとにかくギャクが展開されてもはやなんなんだろうコレと思うほどですが、気が付くとそんな日常が当たり前になっており、そんな楽しい日々が大きく変わる転換点で多くの人を感動させます。その「泣ける」という感想がこの作品を広く拡散させた要因の1つだといえます。

ポイント③  アフターストーリ-からが本番

学生の物語だけでも大きく感動を呼び起こすのですが、この作品の真の凄さは「アフ ターストーリ―」と呼ばれるパートです。アニメでは第2期にあたります。高校を卒業した後の、大人になっていく朋也を描きますが、ここで描かれたのが「父と子」というテーマです。これが前半パートの朋也と父親との関係とセットになっています。CLANNAD全体が「父親」を描いた作品でありその真の魅力が全て詰まっているのがアフターストーリーです。学生パートだけでも十分なボリューム・感動にも関わらずそれを超える後半がある事がCLANNADの最大の魅力ではないかと思います。

★まとめ 泣きゲーとよばれる一時代を席巻したゲームジャンルの集大成的傑作であり人生

この作品を総評して、「人生」という言葉で言い表されることがあります。これは非常に端的にこの作品の魅力を表した言葉だと思います。原作からはずいぶん時間も経っていますが、アニメでもゲームでもぜひ一度はプレイしてもらいたい傑作です。

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貫田 雅剛

ラジオのパーソナリティー・プランナーやイラストレーターとして活動中。RCCラジオ・ラジプリズムの部長。ラジオのこぼれ話から、アニメのリアルタイム雑感、イラスト描いたりWeb作ったり、イベント考えてみたり、そんな色んな情報や、日々のあれこれなどを”なるべく”毎日更新したいと思います。